DTMテクニック

リミッターと言えば Invisible Limiter G2

カフェモカです!

DTMにおいて、リミッターは無くてはならないものになりました。トラックメイカーによっては「俺はリミッター使ってないけど」という人もいらっしゃるようですが、そういう方は大体においてパワフルな音源を持っていらっしゃるか、そもそも音圧を上げる必要の無いジャンルの曲を作っていることが多いようです。

主な活動がネット動画(ニコニコ動画、YouTube)であるボカロPについては、「リミッターによる音圧アップは必須」

であると断言します。しちゃいます(;^_^A

だって、みんな音圧をガツガツ上げてくるんだもん・・・

YouTubeはラウドネスコントロールがかかってしまうので、そんなに上げる必要はありません(-13dBくらいが最適と言われているようです)が、ニコ動は相変わらずの音圧青天井なのでw、がっつりと上げる必要があります。

今回は、自分が音圧を上げる際に使っている手法を解説しながら、どんなリミッターを使っているか紹介したいと思います。ていうか、Invisible Limiter G2を紹介するんですけどw

Invisible Limiter G2とはどんなリミッターなのか?

A. O. M. Invisible Limiter G2

メーカーはA.O.M.社。日本の会社ですが、DTMプラグインを扱っている関係上、主な市場は海外になるようで、英語のサイト、マニュアルが充実していますね。もちろん日本語サイトもあります。

メーカーサイトはこちら

どんな特徴なのかというと「天井が高く、色づけ感の無い音色を簡単に出せる」と言うものです。

簡単に言うと「左のでっかいダイヤルを回せば、簡単に音圧が上がる」ですw

こんな特徴を持ったリミッターは他には、iZotope Ozone9、FabFilterPro-L2などがありますが、自分の中では、 「持っておくべきリミッターを一つ選べと言われたらInvisible Limiter G2」というくらい一推しです。

初心者からプロまで、様々な使い方ができる

上の画像を見ると、様々なダイヤルが付いていて、ややこしそうですが、使い方の良くわからない最初の頃は「2mixの音をそのまま上げる」で十分だと思います。つまり一番大きなダイヤルを、グルッと回して、自分の満足できる音圧にするという使い方です。

Invisible Limiter G2 は、相当高い音圧レベルまで自然に上げてくれるので、マスタリングにおける作業ストレスがかなり減ります。

一方で、アタックやリリースのかかり方、ソフトニーの調整など細かく設定できるので、音色にこだわるプロの方にも十分満足できる機能を有しています。

DTM初心者にこそ「リミッターには金を出せ」と言いたい

DTM初心者は、予算の都合もあるのでしょうが、安くて多機能なものを求める傾向にあるようです。しかし、音質の壁をローコストでクリアするのは容易ではなく、音源等は工夫次第で何とかなる場合もありますが、音圧に関しては「無料の物、安いものは、そこそこの事しかできない」というのは厳然たる事実です。

安いもので何とかしようとゴチャゴチャ(何か月も)悩むのなら、性能の良いリミッターに思い切って投資をすれば、時間も音質もあっという間に解決することでしょう。

「DTMは課金ゲー」と言われますが(;^_^A、ピンポイントで投資することで、そこまで散財しなくても楽しめる趣味ではあります。自分がお勧めする投資ポイントは、「マスタリングプロセス」、の「リミッター/マキシマイザー」プラグインです。

ここにはきっちりと予算をつぎ込んで、他は少しずつ(無料プラグインも使いながら)充実させていけば、かなりプロレベルのサウンドに近づくことが出来るようになります。

(あとは曲を頑張るだけw)

自分の音圧の上げ方

自分の音圧のあげ方を紹介しようと思います。上のコンソール画像は、最近の曲「わたし、野良ボーカロイド」の設定です。

こんな曲です↓

 

コンソールの解説に戻ります。

一番右がメインチャンネルですが、自分の場合ここにはアナライザーの類しか挿していません。マスタリングトラックはその一つ左のバスチャンネル 「Master01」 「Master02」と書いてあるトラックが相当します。

自分は、複数のマスタリングパターンを試すことが多いので、簡単にABテストが出来るように、バスチャンネルにマスタリングツールを挿してマスタリングトラックとしています。

この曲の場合だと、各音源トラックを「PreMaster」に」集める。

PreMaster(プラグイン無し)

Master01(FutzBox、Solid BusComp)

Master02(Ozone9、 Invisible Limiter G2 ×3)

メイン(LevelMater、PhaseMaterなど)

出力

こんな感じです。Master00のトラックはテストで使って、結局繋げていません。

Mater01は音を若干ローファイっぽくするためのプラグインなので省略して、Mster02の音圧上げの部分を簡単に解説しようと思います。

最初はOzone9を使って、AIにお任せしようとしたのですが、結局 かなり修正しました(;^_^A

EQ:不要なローをカットして、高音をうっすらと持ち上げてます。

Vintage EQ:これはお任せ設定です。特に弄らなくても良かったので。

 

Vintage Comp:これもお任せ設定がベースです。掛かりはそれほど強くなく、全体をまとめる感じになっています。

Vitage Limitter:これは事実上通しているだけです。サウンドにちょっと色付けをする感じです。

 

マキシマイザー:ここで最初の音圧上げを行っています。設定では6.7dBと、がっつり上げていますが、実際はそこまで上がってはいないです。なのでこの後に Invisible Limiter G2 を三段掛けしています。

 

Invisible Limiter G2 ×3:3つとも設定はほぼ同じなので、この画像で代表させます。特に音色を付けること無く、デフォルト設定で左のGAINつまみをぐるっと回して、6dB×3段の音圧上げを行っています。

 

音圧を上げる前のラウドネスはこのくらい。かなり余裕をもってMIXが終わっちゃいました(;^_^A てかラウドネス低すぎなんだけど、もうMIXをする気力が無く、マスタリングで何とかしちゃおう作戦に出ました(やっつけ仕事w)

 

ここまで音圧を上げました。今回はかなり極端でしたが、17dBも上げても音に歪みはほとんどなく、単に音が大きくなっただけに聞こえます。

 

綺麗に音圧を上げるコツ

マキシマイザーで音圧を上げるときは、一つのプラグインで一気に上げるのではなく、同じプラグインでも複数個挿して、徐々に音圧を上げるようにすると歪みも少なく、比較的自然な感じで音圧を上げることが出来ます。

自分の場合は「3dBずつ3回に分ける」パターンが一番多いです。今回はかなり乱暴に音圧を上げていますが(;^_^A

今回は、自分の曲の音圧の上げ方を交えてリミッターの紹介をしてみました。

曲を作るなら、リミッターには投資したほうが良いですよ!ホント。

余禄ですが、関連記事で、

DTM 似ているようで違う、コンプレッサーとリミッターの話

というのも書いています。合わせてご参照ください。

今回言いたいことは「リミッターだけは、金に物を言わせるしかない」ということです(;^_^A

それでは!



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